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プリーダーは心を痛めてしまい、メンバーはバラバラ、デスマーチが続いているが制御できておらず、顧客や SIer から異常に責められているような状態になっているプロジェクトを、「このプロジェクトを立て直して(火消しして)!」と上長に言われて、プロジェクト担当(PM、PL)になったら、相当厳しいですね。でも、言われたらやるしかありません。
本記事では、
炎上したプロジェクトの火消し方法を解説します。
方法を誤ると解決できません。
\早めの行動が吉/
\30代は大チャンス/
\40代は、待ったなし/
炎上プロジェクトの火消し方法・対策
対策1:リーダー、メンバーにヒアリングして炎上状態を把握する
炎上案件の立て直しで最初にやることはプロジェクト全体像の把握です。時間をかけない程度に、今まで対応してきたリーダー、メンバーから状況を聞き出すとともに、今一番炎上している部分の聞き取りと、(現在の)全体スケジュールを見せてもらいます。
- 現行リーダーにヒアリングして現状をざっくばらんに聞く
- 仕様を一番知ってそうな人を見つけ、現状をざっくばらんに聞く
- 開発を一番仕切ってそうな人を見つけ、現状をざっくばらんに聞く
- いま一番炎上しているところがどこかを把握する
- プロジェクトのゴールを確認する
特に、この案件でキーマンとなっている人(一番、仕様に詳しい人)を見極めるとともに、今一番炎上しているところと、直近のマイルストーン、全体の納期、案件の規模間を把握します。この作業は案件(火消し)に任命された後、半日~1日で終わらせます。
対策2:上長側に炎上状態(やばさ)を伝え、リソース、費用を引き出しやすくする
プロジェクトの全体感と炎上状態をざっくり把握したら、上長に状況を報告し、社内援助の確約を取ります。このとき、状況を正確に伝えるのではなく、やや大げさ(炎上状態を大きく)伝えて、より多くの確約を取るようにします。
案件が炎上すると、リソースや費用が遅かれ早かれ足りなくなります。最初は切り抜けても新しい課題が見つかった時、後になって追加人員が必要と言っても社内で人の追加投入ができない、または何とかしろと言いくるめられる場合があります。そのため、炎上最初に社内で「この案件はやばい」と思わせることで、「人をかけねば」「費用よりもまずは案件を終わらせることが大事」という意識づけを社内上長に持たせます。
ここで、社内でのリソース、費用の援助の確約を取っておきます。これが後から効いています。
対策3:とにかくリソースを確保する
炎上案件を急に任された場合、社内で応援人員(追加リソース)の相談が始まります。ここで、必要な人員を多めに集めます。ざっと見積もって3人追加が必要であれば5人、5人必要であれば7人と多めに要求し、集めておきます。
世の中の多くの解説書や対策書などでは、「ここで人員を集めても人員の管理が大変だから最小限にする」との記載が多くありますが、まったく逆です。使わない人員は放置しておけばよく、それが、急な炎上、思いもかけないところからの炎上に備えての予備の人員となります。もし緊急事案が出てきた場合に、上長相談なく手持ちのリソースから直ぐに割り当てを行えることは炎上案件に取り組むうえで大きな武器になります。
例えば、実際に火事があった場合、消防車が2台、3台、4台と続々応援にやってくることでしょう。もし2台め、3台めの消防車の活躍の場がなかったとしても火事が収束すればそれは良く、使われなかったことが平和なのです。
逆に火が大きくなってしまった時でも2台め、3台め、4台めがその場にいれば、被害を最小限に抑えられる可能性が高まります。予備とは本当に大事です。
炎上案件は見えていないところから再炎上することが多々あります。予備の人員リソースをあらかじめ確保しておくことは、炎上案件の被害を最小限に抑え、素早く対策を講じるために必要な施策です。
また上長は(心の中で)費用を気にするあまり、追加の人員を出し渋るケースが多く、最初見えていないところから再炎上が発生した場合、たとえそれが不可抗力だったとしても、いろいろと追及されて面倒です。最初の炎上状態を(やや)大げさに伝え、リソースを多めに確保しておくことは、火消しを任命されたリーダーにとっては少しでも武器を増やしておくことにつながりますので、ここは上手く実践する必要があります。
炎上案件で最も大変なのは、顧客との調整でも、炎上自体の鎮火でもなく、実は、社内の上長への調整です。上長への調整が不十分だと、どんな炎上案件も火消しは出来ず失敗します。
対策4:心を壊しているリーダー、メンバーの見極め、取捨選択
追加リソースの確保と並行して、既存メンバーの見極めと心のケアを行います。特に、心を壊しているメンバーがいる場合、継続させるか、離脱させるかの判断が重要です。
ただし、一番仕様を理解していて実質案件の中核を担っているメンバーについては、(その人の心が多少折れていても)必ず引き止め、自分の右腕として使います。その人がいないと、案件の中身のピックアップができないからです。
- 案件の中核となっているメンバーを確保する
- 既存メンバーの現在の役割と心の状態をよくチェックする
- 心を壊しているリーダー、メンバーは離脱させる(無理に残さない)
特に既存で案件を担当していたPM、PLは、炎上させてしまったことで心を壊している可能性があります。従業員の心身のケアは業務管理上必須です。業務遂行上危ない場合は速やかに離脱させなければなりません。
対策5:最も炎上しているところにエースを配置する
炎上案件では、最も炎上している部分は、顧客や SIer、そして社内でも大問題となっている部分です。ここには、現在手持ちのリソースの中で最もスキル・能力のある人員を優先して投入します。現場での判断権限を与え、とにかく大問題となっている部分を解決するように指示します。
炎上案件で一番炎上している部分が崩壊したら、その瞬間案件自体が崩壊する可能性があるため、最高戦力を投入しできる限り早く抑えることが大切です。ただし、自分自身は絶対に(炎上個所に)直接投入してはいけません。
火消しを担うリーダーは、全体把握と全体指揮のみに注力し、実際に手を動かすのはメンバーに対応させます。自分が手を動かす状態だと、どんな炎上案件も火消しは出来ず失敗します。
対策6:リスケ(納期延長)を検討する
もっとも炎上しているところにリソースを配置出来たら、このタイミングで全体のリスク(正確には、直近のマイルストーンと、全体の納期)の調整を試みます。
ただし、納期の変更ができることは稀です。ほとんどできません。
直近のマイルストーンなど案件途中のポイントはずらしやすいのでできる交渉はします。ここで交渉しておくポイントは、後ほどメンバーから「スケジュール変更できないんですかね?」という不安・不満が必ず出てきますので「やれることはやっている」と言えるためのパフォーマンスを含みます。
対策7:ゴールを決めてメンバーに周知する
次にケアするべき点は「メンバーのモチベーション」です。メンバーのモチベーションを保つ方法は一つしかありません。それは「明確なゴール」を決めることです。メンバー目線で言うと、「ここまで行ければ終わる」「ここまで行ければ休める」と思わせるということです。
「ここまで行けば終わる(休める)」は、すなわち、「ここまでは頑張る」に変わります。
他書籍などで多くのメンバーモチベーション向上や維持の方法が語られていますが、正直、ゴール設定以外に炎上案件中のメンバーのモチベーションを復活させる方法はありません。そのため、ゴールを決めてメンバーに周知することは炎上案件では必須です。
ゴールの決め方にはポイントがあります。
- ゴールは3か月より先には設定しない(人が本気で頑張れるのは3か月まで)
- ゴールにたどり着いたら必ず「休み」が取れる状態にすること
- ゴールは明確に「〇〇まで達成すること」と定量的に明示する
- 可能な限りゴールはシステムリリース(納期)で設定する
人が本気で頑張り続けられるのは、どんなに長くても3か月です。つまり設定するゴールは3か月以内に達成できるポイントでなければなりません。さらにゴールを達成したらメンバーに「1週間程度の休み」を取ってもらっても問題ないゴール設定とする必要がありますので、ゴールは単なるマイルストーンではなく、プロジェクトの中で「完結」を意味するものでなければなりません。
炎上案件中は、休日出勤したり、夏休みを取らずプライベートを遠慮して対応してくれているメンバーが多く、それらメンバーのモチベーションは、「〇〇まで頑張れば大きく休める」となります。これがメンバーのモチベーションを(完結まで)維持させる唯一の方法です。
対策8:自分に補佐を付ける
炎上案件対応中の火消しを担当しているマネージャ・リーダーには、顧客から、さらに社内からも想像以上に質問、要請、クレームなどがたくさん来ます。正直、テンパります。予定外の対応がどんどん割り込むため、自分の仕事、作業をフォローするサブリーダー、補佐がいないと自分自身が潰れます。
気が利いて、全体が見えて、大小の仕事を仕事を対応でき、文書作成から案作成、指示だしまで多様に対応できる補佐人員を最低一人は自分に付けます。社内でこのリソースの必要性を上長に理解させ用意することが難しいのですが、このリソースが無ければ炎上案件対応中の火消しを担当しているマネージャ・リーダーには、徹夜の日々がやってきます。なんとしてでも確保します。
対策9:スケジュールを引き直し、担当を割り当て直す
もっとも炎上しているところを(割り当てたエースが)なんとか抑えて、周りが見えてきたら、改めてゴールまでのスケジュールとタスク、割り当てを見直します。さらにプロジェクトとして破綻している部分(設計書が滅茶苦茶とか)を見つけ整備します。
- ゴールまでのスケジュールを見直す
- タスク、割り当てを見直す
- プロジェクトで破綻している根本部分を直す(設計書が滅茶苦茶とか)
このぐらいのタイミングになると、社内の上長や経営層は「もう大丈夫」と楽観視してきますが絶対に(手にした)リソースを開放してはいけません。もともと炎上するプロジェクトでは、何か根本原因が潜んでいて、いくらでも再炎上の可能性を持っています。やばそうな気配が見えた部分にパワーをかけられるように、日程とリソースの予備は何があっても確保し続けます。
あとはゴールまで突っ走ることで、炎上案件は無事に解決できることでしょう。
\早めの行動が吉/
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\40代は、待ったなし/
炎上プロジェクトの対応でやってはいけないこと
火消しリーダーが自分で作業をやってはいけない
火消しリーダーは全体管理、調整、判断、指示だしに徹することが大切です。もし、実作業(プログラミングやテスト仕様書作成、データ移行作業など)を自分で担当したら、作業過多で間に合わなくなり炎上が収まらず自分も潰れます。最悪です。
継続案件を続けて受けてはいけない(必ず休みを取る)
炎上が収まり無事にゴールまで辿り着いたときに、すぐに継続の対応が予定されることがあります。2次フェーズなどですが、一度ゴールまで辿り着いたら、休みなく次の継続をやってはいけません。
人は自分の限界に近いきい山を越えた後に、すぐに次の山を(たとえその山が前の半分程度の大きさでも)登らなければならないとなった時に、心が折れます。
しかし会社の営業や上長は、お客様の要望第一で継続案件を必須と言い指示してきますが、自分の心身が一番大切です。必ず休みを取って一度心身をリセットしてから、新しい気持ちで継続に臨むように調整します。これをやらないと、潰れます。
炎上プロジェクトに参加しても成長は無い(百害あって一利なし)
炎上案件を対応した経験が成長になるとか、炎上案件を経験して一人前というような風潮がまだまだIT業界にはありますが、炎上プロジェクトは正直、百害あって一利もありません。特に昭和系、体育会系の体で仕事をしてきた猛者たちはすぐに炎上案件を伝説・英雄のように語りますが、意味ないので洗脳されないようにしてください。
- 炎上案件の火消しより、炎上させない方法を学ぶべき
- 炎上案件は、火消しリーダーの心身を壊す可能性がある
- 炎上案件は貴重なメンバーが退職していく可能性がある
- 炎上させた既存リーダーが心を壊し離脱する可能性がある
では炎上案件を無事に火消しした経験が今後の仕事に活きるかというと、またプロジェクトが炎上したときに活きるかもしれませんが、炎上させなければ良い話です。炎上案件を徹夜して体力で乗り切った経験を後輩に自慢してもうざい先輩、うざい上司になるだけです。炎上案件は事故と一緒なので、合わないようにすることが一番ですし、決して自慢できることではありません。
炎上プロジェクト完了後には転職を検討
炎上プロジェクトが続くと心身を壊す
炎上プロジェクトは1件やるだけでも心か体か、その両方を壊す可能性があります。さらに何回も炎上案件を続けていれば、いずれ大失敗する日がやってきます、そのときに心身が無事でいられる保証はありません。
ところが1回でも炎上案件の火消しを成功させると社内で「彼は根性がある」と勝手なレッテルを張られてしまい、また炎上案件の火消しにアサインされますが、そうそう何回も炎上案件を成功させ続けることは至難です。いずれ失敗する日が来てしまい、そのときには、あなたの心も体もボロボロです。
1回でも炎上案件を担当されられるようなら、また次があります。その会社には見切りをつけて、早めの転職をお勧めします。
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炎上プロジェクトの立て直しに失敗すると会社内人生が終わる
炎上プロジェクトは火消しに成功すると一瞬褒められますが、失敗すると会社内での立場を失います。「彼には任せられない」「失敗する」「途中で投げ出す」などと理由に問わず落伍者のレッテルを張られて会社での立ち位置が悪くなり、最悪の場合会社内人生が終わります。
炎上プロジェクトの立て直しに指名されることはリスクが大きすぎるのでできる限り逃げましょう。会社内人生が終わる前に早めの転職をお勧めします。
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\40代は、待ったなし/
炎上プロジェクトが発生する原因と防止策
すべては会社のビジネスモデルに原因がある
プロジェクトが炎上する直接的原因は「スケジュールが厳しい」とか「スキルのアンマッチ」などありますが、根本原因は会社の体質とビジネスモデルです。スケジュールが厳しいのは無理な案件を強引に受注するからであり、スキルのアンマッチは必要なリソースを十分に割り当てられないコスト削減意識です。
売り上げ至上主義、利益優先の体質が無謀な案件をチャレンジと言い換えては社員に挑戦させ炎上していく、それは基本的には直りません。そして、炎上案件を経験することを成長とごまかし続けます。
プロジェクトを何回も炎上させている会社は体質がブラックです。その会社には見切りをつけて、早めの転職をお勧めします。
炎上プロジェクトの防止策は転職するしかない
世の中には炎上プロジェクトの回避方法、防止策がたくさん述べられていますが、スケジュールを正しくとか、リソースを十分にというのは、もちろんその通りですが、根本解決ではありません。根本原因は会社の姿勢、ビジネスモデルにあるので、会社自体の体質が変わらない限り、余裕のあるスケジュール、予備のあるリソース配置は望めません。
炎上案件は担当社員の心身を激しく壊します。炎上させないことは社員を守ることであり、それは会社の強引な利益確保、強引なコストカットよりも優先されなければなりません。社員を大事にできない会社は、その会社にいるだけで人生のマイナスです。
プロジェクトを何回も炎上させている会社は体質がブラックです。その会社には見切りをつけて、早めの転職をお勧めします。
\早めの行動が吉/
\30代は大チャンス/
\40代は、待ったなし/
まとめ:炎上プロジェクトの火消し方法・対策
プロジェクトが炎上したときに、火消し担当を任命されたときに取るべき対策です。
- 対策1:リーダー、メンバーにヒアリングして炎上状態を把握する
- 対策2:上長側に炎上状態(やばさ)を伝え、リソース、費用を引き出しやすくする
- 対策3:とにかくリソースを確保する
- 対策4:心を壊しているリーダー、メンバーの見極め、取捨選択
- 対策5:最も炎上しているところにエースを配置する
- 対策6:リスケ(納期延長)を検討する
- 対策7:ゴールを決めてメンバーに周知する
- 対策8:自分に補佐を付ける
- 対策9:スケジュールを引き直し、担当を割り当て直す
炎上案件から逃げられないときは、対策をしっかりとって炎上案件を速やかに終わらせることが心身を保つことにつながります。もし、炎上案件が多発するような会社であれば、その会社はブラックの可能性が高いため、早めの転職をお勧めします。
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